あたしとひーちゃんは、話しながら教室に向かう。 「ののちゃんとは別れちゃったね」 「ねー、残念」 あたしはひーちゃんとだけ離れなければよかったから、ののちゃんには悪いけどそこまで残念じゃなかった。 1学期も2学期も、とくになにも無く過ぎる。 ひーちゃんとずっと一緒だし、ひかるともあまり喋らない。 そんな日々が、ずっと。 それは3学期になっても変わらないと思っていた。 3学期、周りから見ればなにも変わっていないだろう日常なのに、あたしの感情だけが、心だけが、少しずつ変わっていく──。