ずっと、ずっと好きでした。



「みんなごめん、ののちゃんが1人で教室にいたから…ののちゃんも入れてあげてもいい?」

ひーちゃんがののちゃんの手を引いてやってきた。

ひーちゃんは優しいから、ほっとけなかったのだろう。



「でも今日はののちゃんと遊ぼって言ってなかったし」

えりなちゃんは、そんなことを遠慮なく言う。

「だよね、また今度にしよーよ」

周りの子もえりなちゃんに続いて、ののちゃんと遊びたくなさそうにする。



あたしは、こんなの嫌だった。

自分が嫌われていたことを思い出すから。


多分、もう誰も覚えてないような、些細なことだったけど当時のあたしにとってはすごい嫌だったんだ。




「別に、いいよ。みんながわたしと遊びたくないなら、それでいいよ」

そう言ってののちゃんは帰ってしまった。

「ののちゃんっ」

ひーちゃんはののちゃんを追いかけたけど、あたしにはののちゃんを追いかけられる勇気が無かった。




「いーよ、りほちゃん。みんなで遊ぼ」

「…わかった」

あたしはみんなと遊んだけど、全然楽しくなかった。

ひーちゃんと一緒にいた方が楽しいし、無理やり笑っているのは辛い。



やっと昼休み終了を告げるチャイムが鳴って、ほっとしながら教室に戻る。

でも、ほっとしたのも束の間。


教室に行ったあたしたちを待っていたのは、先生たちだった。