漆黒の夕闇

ホントどうしよ。体も自由に動かねぇし。



リハビリテーション行けばいいかな。ダメなんて言われてねぇし。



よし、そうと決まったら行こ。



そう言って立ち上がったら、足の力が抜けて床に崩れ落ちた。




「いってぇ…。」




あー、もう。最悪。



よし、行くか。全治一週間だっけ?その前に、退院してやる。



こんなに長い廊下だったっけな。体の不自由な人の気持ちがわかった。



そんなこと思ってるうちに、リハビリテーションについた。



着いたはいいんだけど。快がいた。



どうしようかな。戻ろうかな。




「体ですか?」



「あ、はい。」



「じゃあこっちです。」




そう言って歩き出した看護師。男性だ。長沢 聖(ながさわ こうき)と言うらしい。




「何やったらこうなるんですか?」



「なんか、倒れた。」



「倒れた!?はぁ、まぁそうですよね。身長あるくせに体がガリガリってあり得ないですよ。」



「うるせぇよ。ってか、そんなか?あ、そう言えば、飯食ったのいつだったっけな。」



「はぁ、もう。先、身長・体重測りますよ。」



「何。自分が小さいから羨ましいの?」




そう言ってからかうと聖が、顔を真っ赤にして怒ってきた。




「何いってるんですか?そんなんじゃありません。」



「へぇ、そうなんだ?」



「なんなんですか?その顔。」




へぇ、ツンデレか。



オレは、聖の前にしゃがみこみ、顔を除き混んで甘い声で言った。




「ねぇ、その敬語やめねぇ?」



「な、にを言ってるんですか。」



「オレのこと好きじゃねぇの?」



「は?好きじゃないですよ。何言ってるんですか。男同士でしょ。」




あらら、傷ついた顔しちゃって。まさか、男と付き合ったことがあって、とかそういう?




「ふ~ん。何となくわかったわ。その傷、癒してあげようか?」



「え?何がですか?」



「男と付き合ったことがあるんでしょ?だから、傷ついた顔してる。そうじゃない?」



「…っ。」



「まぁ、いいや。何かあったらここに連絡して、助けてあげるから。」




そう言って、アドレスと電話番号を書いた紙を渡した。



素直に受け取った聖の頭を撫で、その場所から離れた。



あー、どうしよ。快に見つかったら怒られるかな?




「あ、おい!湊!なんでここにいる!?絶対安静って言っただろ!?」



「あー、はいはい。今から戻りますよー。」



「はぁ。大丈夫か?体。そんなんじゃ、いつまでたっても治らねぇぞ。」



「まじで?最悪。」




さっき、ベッドから落ちた衝撃がヤバかったんだよな。