漆黒の夕闇

「まぁ、そうだろうね。教えてねぇし、お前らのこと知る前からだし。」




そうだったのか。




「なぁみぃ。お前、気づいてんだろ?」



「あぁ。わりぃ。けど、オレは後悔してねぇぞ。お前が────────なんて。」




なんで、知ってるんだ。




「なぁ、湊。俺が父親じゃないことなんで知ってたのか?」



「オレの書籍調べてたら、実の父の名前がさ、あんたの名前じゃねぇんだもん。」




調べたのか。なんで




「調べたんだ?」




行動にも、言葉にもなにもしてない。




「は?あんた、いつも部屋で泣いてオレになんか謝ってたし。なんか色々いってたし。」



「そうか。言わなくて悪かったな。」



「別にいいよ。どうでもいいし。」



「お前、親のことなんて思ってんだ。」



「いやだって、覚えてねぇし。意味ないだろ。今更。」



「なぁ、それがどうでもよくないことになったらどうする?」



「は?なに言ってんだよ。今更。」




そう思うよな。でも、現実なんだよ。お前の実の父が現れたのは。




『湊、いますか?』




って言ってきたんだ。実の父、尊(みこと)さんが。




「なぁ、会ってみねぇか?尊さんに。」



「…っ。会わねぇよ。会う必要ねぇだろ。」



そうだけど。



「1回だけ会ってみねぇか?話すこともあるだろうし。」




那唯人Sido end