―ジジジ……
夏の暑い日。
あたしは
家の廊下で
寝そべってた。
「……うるさいぞ、蝉」
そうぼやきながら
あたしは携帯を開く。
―新着メール1件
――――――
FROM:拓海
―――
今から
出て来れる?
-END-
――――――
拓海は
幼なじみで、
幼稚園の頃から
ツルんでいた。
あたしは
拓海の誘いを
ほとんど
断ったことがない。
というか、
無理にでも
受ける。
拓海に
嫌われたくないし、
…もっと
一緒に居たいし。
――――――
FROM:雪那
―――
もちろん!!(≧∀≦☆★
今日は
どこ行くのお!?(∀)ノ
-END-
――――――
すぐさま
返信。
あたしは
拓海に
2分でメールを
返す。
友達はよく
「早く返すのは
よくないよ」
と言ってくるけど、
あたしには
それが出来ない。
―単純馬鹿。
ボソッと
呟いた言葉。
単純馬鹿でも
なんでもいい。
あたしは拓海が
好きだから。
あたしは
あたしなりに
頑張るし?