こんなアタシでゴメンね。

 薄目で瞼を開くと、まず飛び込んできたのはあなたの濡れた顔だった。


 混乱する脳みそをフル回転させて、泣いている事に気付いた。


 どうして? どうして泣いているの?


「お願いだよ、ずっと傍にいてくれ」


 アタシの手を握りしめながら必死に懇願する。
 大丈夫だよ、アタシはあなたの傍にいる。


 でも、それは言葉にできない。だんだん自分が自分でなくなっているような気がして。


 せめて、笑って。
 あなたの笑顔がアタシの元気の素だから。

 あなたと出会って十年。
 アタシは十六歳になった。


 今までありがとう。こんなアタシを愛してくれて。



 こんなアタシだけど、生まれ変わってもあなたと恋がしたい。


 その時は猫じゃなくて、人間として出会いたいな。