キーンコーンカーンコーン

『はい、では今日の授業はここまで。』

先生が挨拶をするとみんなが一斉に席を立った。

『すーい!学食いこ??』

沙羅がお弁当を持って近づいてきた。

あ、そっか。もうお昼か!と一人で納得してうなずいてる私をきょとんとした顔で見てる。

か、かわいい…。

『すい…?どしたの?』

不思議そうに聞いてくる沙羅にほんとに癒される…。

『どーもしてないよ、ちょっと沙羅に見とれちゃっただけ♡』

ウインクしてそう告げると、

『もー、そんな嘘つかないでーっ!』

ってポカポカ叩いてくる。

私は決してSキャラでも姉御系でも無いはずなのに沙羅といるといっつもこーなる。

嫌じゃないけどね!

やっと学食に着いた私達はいつものよーに窓側の席でお弁当を広げる。

周りにはカップルも多い。

あぁ、彼氏でもいたらこんな日々も楽しいだろーなあ。

なーんて。

実は私16年間彼氏なし!

そりゃ、恋はしたことあるよ?

でも勇気が…ね?

いやぁ、難しいよー恋愛。

『あ、すい!今度遊園地行かない?』

私が脳内で語っていたら、沙羅が話しかけてきた。

この近くには小さいけどキャラクターがすっごい可愛い遊園地があるんだ〜。

『いくいくいく!』

実は実は、私はそのキャラクターが大好きのんですっ!

たまるんって言って、まーるい卵のキャラクター。

小さくて丸くてもう、可愛いを越してる。

『やった!じゃあ今度の日曜は?』

OKの返事で機嫌がさっきより良くなった沙羅。

鼻歌まで歌ってる!

一緒に鼻歌を歌いながら予定を確認する。

『あ!空いてる空いてる!』

奇跡だぁー!

なかなかお互いの予定が合わないのに今日はすんなり決まった。

もしかして…これは何か起こるのかも!?