一人で帰るのはもう慣れた。慣れた……けど。悠くんと帰りたかったな。もし、二人で帰ったらどんな感じだったのかな?放課後デート…したかったな。でも、もう別れちゃうんだなっ………そう思いながら、門をくぐったら……
「ゆぅくんは〜?」
「……そうだな」
「きゃー!私達って趣味あぅんだねぇ〜!」
甘ったるい声と、聞き覚えのある声が聞こえた。それは……
「悠くん……と、弥生さん……?」
「……楓」
な、なんで二人が…一緒に帰ってるのっ……?
「あらあ。楓ちゃんが悪いのよー?集合場所に来ないからあー。ね~?悠くん!」
「……ああ」
は……?私ずっと待ってたよ?なんで……なんで……!!その時私の中で何かが切れた。
「……そうですか。そりゃ、私が悪かったですね。ラッブラブな、お二人さんの邪魔をした私が悪かったですね。悠くん。言いたいことがあるんですけど」
「……何」
「別れましょう」
言った。ついに言った。
「は……?」
「それでは」

