彼の笑顔に出逢いたい

「花乃ちゃんもやってみる?」


めぐが片桐先輩に教えられて釣竿を握っていた。


それを見て私も素直にやってみたいと思った。


「はい!…でも、出来るかな?」

「大丈夫、大丈夫。俺もいるし。」

「じゃあ、やります!!」

「りょうかーい!」


片桐先輩は自分の使っていた釣竿を持って私の方に来た。


「はい。ここをこうやって持って…」


片桐先輩に教えられるまま釣竿を握り竿を振るけど、思った以上に重たくて全然遠くに飛ばなかった。


かなり手前にポチャンと音を立て落ちた…。


めぐと片桐先輩にも笑われて、私も恥ずかしかったけど楽しくて声を出して笑った。