“ よし、あんな嫌な奴の事はもう忘れよう ”
気持ちを切り替えたその時、お風呂上がりのめぐが私の部屋を訪ねてきた。
「面接どうだった?」
「うん、上手くいったよ。来週から週2、3くらいで入ることになった。」
丸いテーブルに紅茶を二つ置いて、床に置かれたお気に入りのクッションを手に取りソファに座る。
「あ、ありがとう。バイトすぐに決まって良かったね。」
「うん、店長さんも優しそうな人だったしその点も安心した。」
「そっか。所でさGWの予定ってもう決まってる?」
後はもう寝るだけという時間にも関わらず、めぐが極細ポッキーを美味しそうに口にしながら聞いてくる。
これが私だったら全て脂肪に変換されるのに、不公平だなぁなんて思いながらも、差し出されたポッキーを迷いもせずに受け取った。

