暁色をした空は君を思い出させる。



喋ること約1時間。


手に持っている年越しそばのつゆもすっかり冷めて、手を刺激してくる。




悠「鐘つきに行くか!」



「うん!わたし除夜の鐘撞く初めて!」





時間は23時30分。


そろそろ列に並ばなければいけなかった。





悠「俺はこっちくる前にしたことあるぞ!めっちゃ重くて住職さんに手伝ってもらったけどな」



悠太は笑いながら言った。




鐘撞(かねつき)は45分から予約制で行われた。





悠「除夜の鐘が108回の理由って知ってる?」





悠太が、列の中で聞いてきた。