ポツ、ポツ…

何かが私の頭に当たった。

あ…雨…。

観戦するのに夢中で、真っ黒い雨雲が上空を覆っているのに、全く気づかなかった。

ポツ、ポツという雨粒はそのうちバチバチバチと音をたて、ついに本降りとなった。

ゲリラ豪雨。

周囲で観戦していた人たちは、校舎の軒先に避難した。

私は…傘を持ってなかった。

軒先に避難しようか、そう思ったけど、先輩サポーターたちの近くにお邪魔するのも恥ずかしかった。

私はたちまち、全身ずぶ濡れになった。

グラウンドではすでに水溜まりが何ヵ所も出現し、田んぼのようになっていたが、試合は続行していた。