竜馬センパイにはもう、すでに熱烈なファンが存在していた。

同じ高校の、2年の先輩女子たちだ。

彼女たちは練習や試合など、竜馬センパイ見たさでよく観戦していた。

私は…内気でオクテな性格のため、グラウンドの隅っこの方で、ひっそりと竜馬センパイの姿を追いかけていた。

スポーツにほとんど無縁だった私だったが、テレビのサッカー中継も欠かさず見るようになった。

グラウンドを駆け抜けるJリーガーたちに、竜馬センパイの姿を重ね合わせた。

サッカー中継では、選手の姿だけではなく、サポーターたちの姿も映し出された。

選手と同じユニフォームを着て、ゴール裏で応援する、熱烈なサポーターたち。

ドラムを叩き、フラッグを振り回し、声を枯らしてチームを鼓舞する。

試合の流れに、一喜一憂する。