私、何でこんな人間に生まれてきたんだろう?


教室に戻ってすぐに、私はスマホを起動させる。タイムラインを一通り見てからやっとパンの袋を開けた。


ゲームのイベントがあれば食べる前に少し遊んだりする。こんな自由に食べられるのも、一人でいるからだ。


元は一人じゃなかった。三人で食べていた。けど、席替えで離れてから、私は二人のところに行かなくなった。誘ってくれるかな?そう思ったけど、来るのが普通と思われていたのか、それとも私のことはそれほど好きじゃないのか、私を繋ぎ止めることはなかった。


私から行かなきゃ、というのはわかっているけど、この状態が続いて戻りづらくなっていた。
まあ三人でいてもあまり喋らないしいいけど。


パンを二個食べ終えたらゲームを始める。理想のイケメンをつくって遊ぶゲームだ。
今日はどんな服にしようかな。


好きな服に着せ替え、画面をタップしてうちの子と話していると、トイレから戻ってきた男子が通る。見られたかな……?


「さっきキモいゲームが見えた」


机に戻ると友達にそう言っていた。
あいつらが美少女ゲームをしていても、私は何も思わないし、言わない。それなのに、何で私が男を見ていたらキモいと言われるのか……。

まあ、仕方ないか。オタクというものは認められる存在じゃない。
私は筆箱を横に起き、スマホを机に置く。私が猫背でプレイする様子は典型的な根暗ブスだ。


何でこんな風になってるんだろう。


自分の存在が悲しくなってきた。
こうなると、私は周りの人の声が気になってしまう。他の人にも悪口を言われてるんじゃないか?嗤われてるんじゃないか?


怯えながら、昼休みを過ごす。