相川が優しくわたしの背中を撫でながら聞いてくる。

「…っ、修二っ〜ぃ。」

相川の手が一瞬止まるのがわかった。


呼んじゃった。


修二って、呼んじゃった。


「っ…ん、どうした?」


相川の声が耳元で聞こえる。


「修二っ…」

ずっと呼びたかった。

「修二っ!」


相川はあったかくて、わたしのそばに誰かがいるって思ったら、やっとなんだか落ち着いた。


「…あった…かい。」