君の瞳にわたしが映っても(完)


「そりゃ、ちっちぇえ頃から渋いもんが好きな女子がいたら覚えざるをえないだろ。」

「渋いもんって…!言い方あるでしょ!言い方!大人な〜、とか…」

「あ、ばあちゃん的な。」

「ちょ!むかつくう!」


そんなわたしを見ておかしそうに笑う相川を見て、自然とこっちも笑っていた。


相川の笑顔は、普段のクールで大人な彼からは想像もできないほど無邪気なもので…人気者な理由もよくわかる。

ギュッと母性本能をくすぐられるんだ。触れてみたい…なんて、気持ち悪いことまで考えてしまう。責任を取ってほしい、本当に。


「お前見てると飽きねーわ。」

「そんな、お腹抱えて笑わなくても。」


いつもと立場が逆転して、なんだか少しだけむず痒くなる。


「あははっ、やべ、腹筋割れるわ。」

「そんなんで割れたら怖いから。」


顔を見合わせて、ぷっと吹き出す。


こいつは、人を笑わせる天才か。