「相川!」


秘密を知ったおかげで、前とは違った心境で相川と接することができるようになった。

良い意味でも悪い意味でも、だ。

良い意味では、相川に彼女がいないということ。

悪い意味では、相川が優しすぎるということを知ってしまったということ。

だから、相川の何気ないきゅんとする行動も、全部優しさからくるもので…恋愛的なのかどうかは、本人しかわからないということだ。


「玲、おはよう。」


「昨日の宿題わかったー?」


「簡単だったじゃん。」


「難しかったよ!教えてー!」


「じゃあ、今日の放課後図書室こいよ。」


「わあーい!ありがとう!」


「遅れんなよ。」


「はーい!」