君の瞳にわたしが映っても(完)


放課後、わたしはバイトが5時からだったため、美希の部活が終わるのを待つことにしていた。



前まではこんなことはなかったのに、今はこんなにも仲がいい。



不思議と心地い。



相川はサッカー部だから、きっと今は校庭にいるのだろう。



「見えるかなあ。」



わたしは非常階段の方へ向かった。


そこからは見晴らしが良くて、相川の部活姿を拝見できる。


相川が真剣にスポーツをしている姿は、もう鼻血がでるくらい眩しい。


「どこだろう…。」


普段だったらだいたいチームメイトの中心にいるからすぐに発見できる。相川の息を切らしている姿とか、シャツを引っ張り上げて額を拭う時とか…その時にチラッと見える腹筋とか…全部、拝みものです。


水を飲んでる姿とか、汗で濡れて色っぽくなった髪とかまでかっこいいんだもん。こまっちゃう。


でも、女の子のマネージャーさんたちと話している姿を見て、いつも勝手に嫉妬している。


「モテすぎだっつーの…。」


昨日だって噂の流れで聞いた。一人のマネージャーの先輩に告白されたって。

やめてよ。

わたしだけの相川でいて欲しいのに…


わがままで、ごめんね。



でも、今日は姿が見当たらない。


「どこよー…。」