痛む傷はさっき篠原に殴られた箇所と、運ばれた時に殴られ触れられたところだけで、あとは何もされていない。 あれ、あのあと、男たちが近づいてきたあと…どうしたんだっけ? 震える体を抑えながらゆっくりと頭を持ち上げると、誰かのジャケットが肩からかけられていた。 ゆっくりとそのジャケットを近寄せると… 「っ…ぅ…」 兄ちゃんの香りがした。