……浮気?

なんで?センセーは、私と付き合ってるのに。

「……み、宇佐美」

「!」

「大丈夫かお前?顔色悪いぞ?」

「うん!大丈夫!」

学校だってことを忘れていた。

加藤くんに心配されちゃったよ。

「悩みごとなら相談のろうか?」

さっぱりした顔で隣に腰かける加藤くん。

センセーって言わなければ、相談してもいいかな?

「あのね、秘密なんだけど、私彼氏がいて」

「へ?!まじか」

「うん。それでね、その彼氏の家にいったら、女の人が出てくるとこ見ちゃったの」

「それ浮気じゃん……」

「だよね?!」

加藤くんは冷静に頷いた。

「浮気するやつなんかやめた方がいいぞ?そう姉ちゃんがそう言ってた」

やめた方がいい、別れるってこと?

センセーと私が?

せっかく付き合えたのに?こんなに好きなのに?

「ちょ、宇佐美」

加藤くんが背中をさすってくれる。

思わず涙が出てしまったようだ。

「ごめん」

「いや、俺も悪かった。……まずは、ちゃんと話を聞いてみたらどうだ?その、お前の彼氏にさ」

そう、か。

言われてみればそれもそうだ。

祐也センセーは優しいから、女の人に無理やり浮気させられてるって可能性もあるし。

そうなら、私がセンセーを守らなくっちゃ!

「うん、そうだね。ありがとう」

善は急げ。

今度の週末、センセーの家にいって聞いてみよう!