私は宇佐美(うさみ)。

「皆ー、席につけー」

教卓にたったのは、担任の先生で、私の彼氏でもある、祐也センセー。

もちろん、付き合ってることは内緒。

「……だから、気を付けろよ」

「「は~い」」

皆から人気のある若い教師。

「じゃあここまで。それと、宇佐美。頼みがあるからこの後資料室まできてくれ」

「はい」

でも、センセーは時々、学校にいるときも私との時間をとってくれる。

挨拶をし終わると、私はセンセーと一緒に教室を出た。

「いつも悪いな、宇佐美」

「平気ですよ!」

むしろ、センセーといる時間が増えて嬉しいし。

聞かれるとまずいので口に出しては言えないが。

そう思っていると、センセーが私の頭をポンポンとする。

「ありがとうな」

「へへ」

私はセンセーの、優しい笑顔が大好きなんだ。