「連れてってあげなさいよ。」 私たちのやりとりを黙って聞いていた円お姉ちゃんが、私に声を潜めて行った。 「……嫌よ、私。遊三くんと二人っきりにさせられるの。遊三くん、『これ、何?』とか訊いて、部屋の中、引っ掻き回すんだもん。」 「……私だって嫌だよ。お小遣い減るし。」 「遊三くーん!」 円お姉ちゃんは、遊三の頭を撫でた。 「お姉ちゃん、連れてってくれるって!」 「えー!? ホント!? わーい!」 円お姉ちゃんが私の方を振り向いて、ニヤリと笑う。 ……はめられた。