「で、それがその花瓶か……。」 「どうです? 受け取ってもらえますか?」 「まあ、受け取らねえと、どうにもならねえだろ?」 そう言って、古田は快くその花瓶を受け取った。が、それを傍で見ていたおばあちゃん先生がつかつかと近づいてきた。 「キミたち、この花瓶ちょっと見せてもらえる?」 おばあちゃん先生は、その花瓶を手に取り、二度頷いた。 「間違いないわ。これは、ラリックの花瓶だわ……。キミたち、この花瓶を先生に40万で売ってくれないかしら?」