「……もういいわ。で、それから?」



「それをギラリと引き抜いて、良子先生の胸元にグサッと刺したんだ。胸は急所で盲腸があるだろ?」



「盲腸はないわよ!」



「あるんだよ……えーっとしん……しん……しん……あ! 部長、動物園行ったことあるか?」



「あるわよ。で、どうしたの?」



「ほら、動物園に足の汚い、図体のバカでかいやつがいるだろ?」



「あんたの彼女?」



「……オレの彼女は動物園にいねえよ。ほら、鼻の長いやつがいるだろ?」



「ゾウ?」



「そう! 心臓!」



「……はあ、もう突っ込むのも疲れたわ。」