「な、何とかなりませんかね?」 「死なせない方法は一つじゃ。ワシが止まり木を描いてやろう。」 「ワシがって、おじいさんがですか?」 「そうじゃ。」 「け、結構ですよ! おじいさんに描かれたら、インコが飛ばなくなるかもしれないじゃないですか!」 「そうか。じゃあ、このインコは落ちて死ぬな。」 うーん、それだけは何とかして避けなければ……致し方ない。 「わ、わかりました。それじゃ、端っこの方に描いてくださいね。」 「よし来た。早速じゃが、お嬢さん。筆と硯を持って来てくれんかのお。」