彼の目の色が薄い茶色だってわかるくらい近づいた距離。



男の子をこんなに近くで見たことがないから、恥ずかしくて目をつぶってしまった。




「俺がここに来たこと、秘密にしてくれる?」



恐る恐る目を開けると、彼はまだ目の前にいて………整いすぎなくらいきれいな顔に、見惚れてしまいそうだった。



この世の中にこんなにきれいな顔をした人がいるなんて知らなかった。



恥ずかしさから目を逸らしたいのに、もっと見ていたいとも思ってしまう。



「もしもーし?聞いてる?」

「あっ、ご、ごめんなさいっ。わかった、誰にも言わない」

「ありがとう」



目がなくなるほどくしゃっとした笑顔を見せる彼。



突然現れたと思ったら、その後すぐに「じゃ、そろそろ行くね!」と言ってその場を去ろうとした。