短・いつかこの丘で抱きしめて




どうやら一筋縄ではいかないのが、恋らしい。



勇利が定期的にここに会いにくるのは、悩みを打ち明けたりリラックスするためだと前に言ってたから、私の想いはきっと一方通行。



………それでも、どうしてリスクを背負ってまで私に会いに来るんだろう。




「でもさぁ、こうやって2人で会ってるのがバレたら、ファンの人たちすごいガッカリするんじゃない?」

「んー、そうかなぁ。別にアイドルじゃないから恋愛禁止でもないし、プライベートくらい自由にしてもいいでしょ」

「けど、今写真を撮られたとしたら、私たち恋人みたいじゃない?本当は恋人じゃないのに」



自分でそう言っといて、恥ずかしくなった。


勇利と私じゃ釣り合うわけない。

自分で自分の傷をえぐった。


近くにいるのに遠くに感じる彼。

こんな平凡な私を惚れさせてどうするってわけ?

ここまで気になったら立ってもいられない。

勇利が考えてることを教えてほしい。