「なんだ。そんなことか」

『うん』


そんなこと、じゃないんですけど。
それどころじゃなくて
今、何も考えられないんですけど・・



「あ」

『ん?』

亮介が、後ろを見ている。
あたしもつられて振り向くと
先生が、少し遠くの方に立っていた。