拓真だって伝えてくれたんだ。 私も、好きって言わなきゃ。 『あの…』 「あのさ佳奈、俺姫香と付き合うことになった!」 えっ…。今なんて…。 私の言葉を遮るように言われた颯斗の言葉を理解できなかった。 「ダメもとで告白したらオッケーしてくれたんだ!」 …嘘、でしょ。 『…そっか、よかったね。おめでとう!』 「おう、ありがとな!」 『あ、そうだ。私用事あるんだった。先に帰るね!』 そう言って、私は逃げるように家に帰った。