むろん。 武家の屋敷へ簡単に入れるものではなく、尻込みすらする者もあったが、 「わしは清兵衛とは違うぞ」 とも言った。 山家清兵衛はよく言えば謹厳で、例えば身内ですら表玄関は使わせない。 「客人と主が使うものである」 と言い、掃除をしていて箒を手にしたまま門をくぐった下僕に暇を出したほどである。