しかし。 この場面ではまず価値観が違う。 秀宗にすれば共に先年の冬の陣で初陣を飾り、官位も侍従を授けられ、宇和島侍従どのと呼ばれる立場である。 しかも。 先にも書いたが半ば厄介払いで別家を立てたいきさつがある。 そうした秀宗にすれば山家清兵衛という存在は、実の父親から探知機や盗聴機をつけられたような仕打ちに等しかった。