学校に着いても考えるのは萩花のことばかり。


いつの間に俺はあんなガキを……って好きになんてなってねーし。


アイツが俺に好意を抱いていることくらい見ていて分かる。


それが素直に嬉しいと感じている自分がいることにも驚く。


あんなやつに好かれても嬉しくねーだろ。
俺、ついにおかしくなっちまったのか?


あんなガキのことなんてどうでもいいのに。


どうなったって俺には何も関係ねーのに。


あー…うぜえ。イライラする。


どのみち、俺は萩花に嫌ってもらわなきゃならねぇ。


そうするには方法は一つしかない。
…きっと、アイツは泣くと思う。


それで、俺を嫌いになって家に帰る。


もう二度と俺たちは関わらずにお互い忘れていく…それでいいんだ。


お互いにとって、それが一番ベストな方向なんだ。


萩花、俺とお前は
出会っちゃいけねぇ二人だったんだよ。







「おかえりっ!」


学校が終わり、家に帰宅すると萩花がニコニコと微笑みながら出迎えてくれた。


ったく…本当にガキだな、お前は。