「ふーん。お前、執事なんだろ?」



俺が思うにはコイツは萩花に惚れてる。
でも、その恋は叶わない。


“身分違い”

財閥はそんなくだらねーことを重要視するからだ。



「…幼い頃から俺は萩花の一番近くにいたんだ。
俺が一番萩花のことを知ってるんだよ!」



コイツの気持ちはよくわかる。
叶わない恋とわかっているのに嫌いになれない。


それどころか、日に日に想いは増していくばかり。



「だから、何なんだよ。
お前は何もわかってねーよ」



でも、だからこそムカついた。