【完】溺れるほど、愛しくて。




「慶さん…向こうに来るって言ってたのにどうして…」


「一人じゃ…寂しい?」



なっ…!
認めたくはないけど、図星を突かれてしまった。


あたしの視界の先には優しく微笑む慶さん。
薄暗いからそんなにはっきりは分からないけど。



「……」


「分かったよ。一緒に寝てやる」



そういうと慶さんはソファから起き上がってあたしの手を掴むと、そのまま部屋まで行ってベッドに寝転がった。


あたしもバランスを崩してベッドに寝転ぶ形になった…はずだった。


なのに、慶さんがあたしのことを正面から抱きしめているから目の前は真っ暗。


でも、慶さんの体温が伝わってきて大好きな人の匂いに包まれるって…すごく幸せだ。