【完】溺れるほど、愛しくて。




「うん。そうだね」


「ほら、ガキはもう寝る時間だ。
向こうの部屋のベッドで寝てこい」


「なっ!また子供扱いして!」



何回も言うけど、あたしはもう子供じゃない!
慶さんが少し大人なだけで、決してあたしは子供じゃない!



「お前はまだガキだ」


「もうっ!
ていうか、慶さんはどこで寝るの?」


「俺もすぐにそっちに行くから先に寝てろ。
色々あって疲れてるんだろ?顔に出てる」



無表情なくせにかける言葉は優しいなんて本当にズルい。


慶さんは無意識に人に優しくする人なのかな?
あたしのことちゃんと分かっててくれる。
それが、とても嬉しかった。



「ありがとう…」


「別に。また明日」



また明日…か。
その言葉が嬉しかった。


また明日も慶さんもこうして一緒にいられるそう思うだけで明日が待ち遠しくなった。


お言葉に甘えて慶さんのベッドの上にゴローンと寝転がる。


あ、この布団…慶さんの匂いがする…ってあたしは変態か!


でも、この匂い…本当に落ち着く。
布団の中に入って数秒で睡魔が襲ってきて、そのまま眠りに落ちた。