【完】溺れるほど、愛しくて。




……何したって帰らないもん。
どうせ、帰ったって大切にしてくれない。



「ケガ、してないか?」


「してないよ…ってひゃあ!?」



慶さんの声が聞こえてきたから後ろを振り向くとそこには上半身裸の慶さんが立っていた。


服を着ていたから分からなかったけど腕に小さな龍のタトゥーがはいっていた。


それすら似合っているだなんて…。


でも、そんなことよりも綺麗に割られた腹筋に目がいってしまって心臓が口から出てきそうなくらいドキドキしてる。



「んだよ、その悲鳴は」


「だ、だって…慶さん…裸…」


「んなの普通だろ」



普通じゃないし!
というか、慶さんの上半身裸はあたしにとってはかなりやばいんだって。


鼻血が出てきてもおかしくないくらいだよ。
滴る水。まだ少し濡れている髪の毛。全てがあたしをドキドキさせる。



「慣れろ。これから毎日見るんだから」


「えっ…そうなの!?」


「当たり前だ。お前は俺と一緒に住むんだから」



サラッと嬉しいことを言ってくれた。
ちゃんと…認めてくれているんだ。


あんなに嫌がっていたのに結局家に連れてきてくれて今では受け入れてくれている。