【完】溺れるほど、愛しくて。




「…俺は楽しくねぇよ」


「またそんなこと言って〜!
本当は楽しいくせに。顔に出てるよ?」



慶さんってば、全然素直じゃないんだから。


それとも、頬の筋肉が緩んでいることに気づいていないのかな?



「生意気。調子にのんな」


「はーい」



ガチギレされる前に黙っておこう。
怒られるのはこりごりだからね…!



「洗い物はあたしがしとくから
慶さんはお風呂入ってきて」


「は?いい。俺がやる」


「いいって。この居候に任せなさいっ!」



そういいながら、ポンッと自分の胸元を自慢げに叩く。


慶さんに任せっぱなしなのはダメだと思うし、あたしも何も出来ない女になるのは嫌だから。



「…はぁ、分かった。
その代わり、怪我はすんなよ」


「心配は無用だよ!」


「余計心配になった」



なんて、言う慶さんは本当にあたしのことを心配してくれているのかな?