「ヨダレ垂れる前にさっさと食べちまえ」
「た、垂らさないし!いただきまーす!」
失礼な。ヨダレなんて小さな子供じゃないんだからさすがに垂らさないよ!
このいい匂いにつられてヨダレが出そうになったのは慶さんには秘密だけどね。
スプーンを手に取って目の前に置いてあるカレーを食べる。
「んーっ!おいしっ!
慶さんって料理すごく上手なんだね!」
やっぱり、誰かに作ってもらった料理って愛情が込められているというか、なんかあったかい気持ちになるなぁ…。
いつもは自分で食材を切ってフライパンで炒めたり…全部自分で作業して一人で広すぎる部屋で食べているから。
「……別に他と変わらねぇよ。
つーか、お前ができないだけだろ?」
照れくさそうにあたしの瞳を見つめながら言った慶さんだけど、最後の言葉は余計だよ。
その顔は絶対あたしのことをバカにしてるな。
ふんっ…!あたしだって料理できるんだから。



