【完】溺れるほど、愛しくて。




「あ、ありがとう」


「世話のやけるやつだな。
もうすぐ飯できるから椅子に座って待ってろ」



いいことは言われていないのに何でなのか嫌な気持ちにはならないから不思議。


慶さんに言われた通りにあたしはダイニングテーブルの前に座った。


そこから見える慶さんが料理している姿が本当にカッコよくてついつい見とれてしまう。



「そんなに見てんじゃねぇよ」


「わっ…!ご、ごめんなさい!」



無意識に瞳は慶さんだけを捉えていたらしい。


あたしってば、変なやつだと思われるじゃん…!


ただでさえ、人の家に居候してる変なやつなのに。


慶さんの呆れたため息が聞こえてきて、視線を少しだけ上げると出来上がったカレーを二皿持ってきてテーブルの上に置いた。


わあ…!めちゃくちゃ美味しそう!!


顔もイケメンで料理までできるって慶さんって一体何者!?


神様もずるいお方だ…あたしなんて何も取り柄が無いのに。