【完】溺れるほど、愛しくて。





「…ただ「萩花、ちょっと来なさい」



『ただいま』という暇すら与えてもらえずにお母さんに怪訝そうな表情をされながら名前を呼ばれた。



また…あたしなんかやらかしちゃったかな?



最近、こんなのばっかりだ。



お姉ちゃんが入院してからお母さんもお父さんもお姉ちゃんにつきっきりで、



たまにあたしの名前を呼んだと思ったらこんな怖い顔をしているんだから。



いつから、あたしは家の中で過ごすことに苦痛を覚えたんだろう?



まるで、酸素がないような二酸化炭素だらけで上手く呼吸ができないような息苦しさに襲われる。