【完】溺れるほど、愛しくて。




「住む世界が違う……か」



確かにそうかもね。


あたしは世間知らずのお嬢様で
慶さんは危険な街に住む不良。


でもね…あたしは同じ人間なんだよ。


それなのにそれぞれの人間に
価値をつけるなんておかしいと思うんだ。


みんな、一緒だと思う。


金持ちだろうが、貧乏だろうが、不良だろうが…この世界で生きているんだから地位とか住む世界とか関係ないよ。


だから、そんなふうに冷たいことは言わないで。
やっぱりあたしはキミの笑った顔が見てみたい。


彼が心から楽しいと幸せだと思える瞬間を一緒に過ごしていたい。


そんなこと思いながら狭間さんが迎えの車を用意してくれたので、それに乗って家まで帰った。