【完】溺れるほど、愛しくて。




「あの…お名前は?」


「…聞かなくてもいいだろ。そんなの」



冷たくあしらわれると何も言えなくなってしまう。
どうして、こんなに冷たい瞳をしているのかな?


全ての感情がないような瞳。



「彼女さんのところに戻らないんですか?」


「帰った」


「あ、そうなんですか…」


「お前も帰れ。
ガキはもう寝る時間だぞ」



またそうやって突き放すようなことを言う。
もう寝る時間ってまだ夕方だもん。



「ガキじゃないです。
もう高校生ですから」


「お前はまだガキだ」


「違います!」


「じゃあ、ガキじゃなかったら
…こんなことも簡単だよな?」


「え?」