「っ、」
意味が分かった瞬間に顔が再び熱を持ち始め、全身を流れる血が沸騰したように体まで熱くなってきた。
なに…そのカッコいい奪い方。
ますます惚れちゃうし、惚れ直すよ。
「お前のその左の薬指には
俺が買った指輪をはめてやるから」
真剣な表情で、緊張からなのか少し震えている声。
あたしをしっかりと捉えているその瞳に“絶対離さない”と言われているように感じる。
「今度、バラの花束を渡す時は108本」
108本……って
“結婚してください”
慶さんがあたしを想ってくれている気持ちがひしひしと伝わってきて、
声にならずその代わりに涙が頬を伝って床にこぼれ落ちていく。
なにこれ…
最高のフライングプロポーズじゃん。
黙って花束をあたしの前に差し出した慶さん。
……あたしはこの花束を受け取っていいの?
お父さんに怒られちゃうかな?
───…自分の気持ちを大切にね
ふと、頭に浮かんだお姉ちゃんの言葉。
ああ…そうか。お姉ちゃんはこうなることを知っていたんだ。
だから、あたしが迷ったときのために助言をしてくれていたんだね。



