「そんなの…あたしのことなんてすぐ…忘れちゃうでしょ…」
「これだからガキは……」
「そ、そんな言い方しな…」
「今から…今から俺がお前をさらってやる」
あたしの言葉を遮って言った。
ドクンと一度、大きく飛び跳ねた心臓。
一方でお得意の自信たっぷりな笑顔を浮かべている慶さん。
「慶、さん…」
なんでいちいちこんなカッコいいことするの?
すると、慶さんは肩に乗せていた真っ赤なバラの大きな花束を下ろして、
片手を添えながら持った。
間近で見ると分かる、バラの本数の多さ。
いったい、何本あるの?
「これ、全部で101本ある」
頬をバラの花のように
赤く染めて照れくさそうに言った慶さん。
101本……?
いつか、テレビで見たことがあった。
バラの本数の意味を。
101本の意味は確か……
“これ以上ないほどに愛しています”
そんな感じだった気がする。



