俺は萩花に会いたい。ただそれだけ。


泣いてないか？寂しい思いはしてねーか？とか心配で気になって仕方がない。


なのに、なんでアイツはいねぇんだよ。



「……」



萩花の名前を出すと
明らかに表情を曇らせた二人。


何かある、それは目に見えて分かった。
俺が眠っている間に何があったんだよ…！



「…どこにいんの？」


「これ……」



そういって差し出されたのは一枚のメモ用紙と俺が萩花にあげたペアネックレスだった。


……なんだよこれ。



【慶さん…ごめんね。
慶さんと出会えて本当によかった。

慶さん、慶さん…ほんとにありがとう】



そう書かれたメモ用紙は所々シミがあって、
泣きながら書いたんだということが分かった。


その字は紛れもなく萩花の字で。
ますます意味が分かんねぇんだけど。



「どういうこと？」



こんなの、まるでこれっきりで
サヨナラみたいな言い方じゃねぇか。