慶さんの手をそっと握り、自分の額に当てる。


ねぇ、慶さん。


もしキミが目覚めた時に
あたしがいなくなっていたらどうする?


怒るかな?それとも幻滅しちゃうかな?

寂しがってくれるかな?


あたしは……慶さんと過ごした思い出を胸にこれから生きていくよ。


だから……もうサヨナラだね。
大好きだよ、これからも。


誰よりも幸せになってね。


あたしは首につけていたペアネックレスを外して、


持ってきていたメモ用紙にメッセージを書いて棚の上に置いた。


きっと慶さんが目覚める前にサヨナラをしないと


あたしは未練たらしく慶さんから離れられなくなってしまうと思うから。


こんな形でごめんね…バイバイ…慶さん。