【完】溺れるほど、愛しくて。








翌日の夕方、あたしは五十嵐さんを街の中で見かけて後を付けてきた。


彼が向かったのは、紅嵐の倉庫でそこにはたくさんの紅嵐のメンバーが五十嵐さんが来るのを待っていたかのように並んでいた。


あたしもバレないように倉庫内に入って近くにあったドラム缶にひっそりと身を隠した。


来たのはいいけどどうしたらいいの?


あたしみたいな喧嘩のできないヤツに止めることなんて無謀すぎる。


慶さんに連絡すべき?

いや、さすがにそれは無神経すぎる気がする…。


昨日、あんなに悪態ついていたのにいざとなったら助けを求めるなんて都合がいいにも程がある。



「副総長、俺らのこと信用しなさすぎっすよ。
だから裏で新しい族作ろーとしてんすよね?」


「は?そんなことしてねーよ」



五十嵐さんが族を作ろうとしていると
勘違いしている紅嵐のメンバーたち。


メンバー100人対五十嵐さん一人


というような状況。


慶さんも似たような経験したんだ…
本当は仲間を守るために裏切ったのに。