【完】溺れるほど、愛しくて。




「さぁ、わかんない」


「そうですか……
彼のどこがお好きなのですか?」


「うーん、ありすぎてわかんないや。

でも、分かるのはもう嫌いにはなれないくらい大好きってことくらいかな」



あとには引けないくらい大好きなの。

だけど、あと7日間後には
この想いに蓋をしなくちゃいけない。



「…お嬢様がそんなに幸せそうに笑っていらっしゃるのを見るのは久しぶりなような気がします」



と、言った狭間さんは
少し寂しそうに笑っていた。


確かに慶さんと出会う前は無理して笑ってたっけな。


今はこんなにも心が満たされているから、あたしはもう慶さんなしでも生きていけるのかもしれない。



「…そうだね」



なんとなく、そこで会話は終わり
“BlackCity”に着くとあたしは車から降りた。



「ありがとう、狭間さん。また来週」



それだけ言って走って慶さんの家に向かった。


一分一秒でも時間が惜しく感じてしてまって早くキミに会いたい。


このことは慶さんには言わない。
いや、言えるわけない。


ウソつきなあたしを許して、慶さん。