【完】溺れるほど、愛しくて。




「この前、助けてもらって……」


「そう…アイツがね」


「はい」



写真を懐かしそうな表情で切なく笑いながら見つめている彼。


赤髪の彼と知り合いなのかな?



「まあ、アイツのことは置いておいて俺がキミのこと癒してあげる。キミ泣いてたでしょ?」


「え……?」



そういいながら彼はあたしに近づいてくる。

やっぱり、簡単に付いてくるんじゃなかった。



「俺が全部、忘れさせてあげるよ」



彼の手があたしの頬に触れて、彼の顔が近づいてくる。


キスされる…あたしはファーストキスも全部この人に奪われてしまう。


そう思うとなんだか切なくて。でも、寂しさでいっぱいの心を埋めて欲しくて。