【完】溺れるほど、愛しくて。




忍に電話を掛けると
ワンコールで電話に出た。



『慶…っ!お前…何してたんだよ!』



怒っているのか心配してくれているのか
たぶん、忍のことだからどっちもだと思うけど。



『わりぃわりぃ。今まで寝てた』


『は?』



いきなり声のトーンが下がった。

それはそうだろう。


今日はいつもとの
くだらない約束とはわけが違う。


舞花の敵を討つために
計画していたのだから。



『悪いな、当分倉庫には行けそうにない』



こんな怪我のままいったら逆に怪しまれるし。



『お前…舞花をなんだと思ってんの?ふざけんな』



キレた口調でそういうとブチッと切られた電話。


予想以上に怒ってんな…まあ、好きなやつのためだから当たり前か。


俺だって……悔しい。

舞花を守れなかった自分が憎くて仕方ねぇ。

好きな女、一人守れなくて何が総長だよ。



『総長……』


『光輝、お前は何も知らないフリしとけ。
あとは俺が全部責任取るから』



光輝に罪はない。

すべて俺が悪いんだから。